診療紹介
高橋 靖弘
TAKAHASHI YASUHIRO

経歴
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2002年 和歌山県立医科大学医学部 卒業、
大阪市立大学眼科 研修医/
大阪掖済会病院眼科 医員 - 2005年 大阪市立大学大学院 視覚病態学教室
- 2008年 聖隷浜松病院眼形成眼窩外科 医員/Singapore National Eye Centre
- 2009年 大阪市立大学大学院 修了、愛知医科大学眼科 助教
- 2014年 愛知医科大学眼科 講師
- 2016年 愛知医科大学病院 眼形成・眼窩・涙道外科 准教授
- 2023年 愛知医科大学病院 眼形成・眼窩・涙道外科 教授(特任)
吉川 義顕
YOSHIKAWA YOSHIAKI
大阪 医学研究所北野病院 皮膚科 主任部長

資格等
- 日本皮膚科学会認定専門医
経歴
- 1991年 京都大学医学部 卒業
- 2000年 京都大学医学系研究科 助手
- 2003年 山口大学医学部附属病院 講師
- 2006年 大津赤十字病院皮膚科 部長
- 2017年 医学研究所北野病院皮膚科 主任部長
井筒 伸之
IZUTSU NOBUYUKI
国立病院機構 大阪医療センター 脳神経外科

経歴
- 2010年 奈良県立医科大学 卒業
- 2010年 奈良県立奈良病院 初期臨床研修医
- 2012年 若草第一病院 脳神経外科 後期研修医
- 2013年 市立豊中病院 脳神経外科 後期研修医
- 2014年 大阪脳神経外科病院 脳神経外科 医員
- 2015年 大阪府立成人病センター 脳神経外科 医員
- 2016年 大阪府立母子保健総合医療センター
脳神経外科 医員 - 2017年 大阪大学医学部付属病院 脳神経外科 医員
- 2022年 国立病院機構大阪医療センター 脳神経外科
診療技術紹介
腹腔鏡手術
腹腔鏡手術とは、約10年前頃より、盛んに行われるようになった手術です。患者様にできるだけ負担を少なくするために始められた手術で、おなかに三つ~四つの穴をあけて、その穴の一つから、内視鏡を入れてテレビ画面を見ながら他の穴より、長い器具をおなかの中に入れて手術する方法です。
この方法で手術をすると、手術の傷が大変小さいので、傷が目立ちにくい上、手術の後の痛みも少なくて済みます。その上、術後の腸管麻痺の期間が短いので早くからご飯を食べられるようになります。
すなわち、手術後痛みが少なく、早くご飯を食べられるようになるわけですから、回復が早く早期に退院できるということになります。
腹腔鏡手術でどんな手術も可能なわけではなく、操作が比較的単純な手術に限られています。最も盛んに行われている手術は胆石の人などに施行する胆嚢摘出術です。この手術の場合は、最近では数日の入院期間で済むようになりました。
胆石
胆石とは、主に胆汁を貯める袋である、胆嚢の中に石がたまる病気です。胆嚢炎を起こし腹痛、背部痛、熱発の原因になったり、胆汁のメインの流れ道である胆管に落ちると黄疸の原因になったりもします。
また、長期間放置することで、胆嚢癌になるリスクが増えると言われています。3F(fatty, fifty, female)と言われるように、中年の太めの女性に多く、特にそのような方で上腹部や背部に痛みがある場合は胆石の可能性が考えられます。検査は腹部超音波検査という、全く痛みのない検査で容易に診断がつきますから、腹痛や背部痛がある方は一度検査をうけてみることをお勧めします。
前立腺肥大症
前立腺の部位は膀胱直下にあり、正常の大きさはくるみ大の大きさです。構造は中心部には尿道が通過しており、周囲は皮膜により取り囲まれています。多くの男性は50歳を過ぎると、前立腺の内側部分(内腺)に良性腫瘍(腺腫)が発生します。この子宮筋腫のような良性の腫瘍(腺腫)が大きく成長すると、中心にある尿道が圧迫されて排尿困難が生じます。それが、前立腺肥大症です。
前立腺肥大症が発生すると、主に次のような排尿障害がおこります。
- 夜間に何度も排尿の為に起きたり、急に尿意をもよおし何度もトイレにいく。
- 尿線が細くなり、尿線の勢いが弱くなる。
- 排尿しようと思ってから暫く待たないと尿が出ず、出だしてからは排尿時間が長びき、排尿線が途中で中絶する。
- 排尿終了後に尿が少量ずつ滴下したり、膀胱内になお尿が残っている感じがある。
- 更には尿はしたいのに排尿できない、知らない間に下着が尿で漏れる事がある。
前立腺肥大の治療
前立腺肥大の治療はまず、薬物療法が第一選択になります。薬物療法としては、膀胱の収縮力を増強させたり、括約筋を弛緩させる薬や、生薬、抗男性ホルモン作用を有する薬を使います。
薬物療法で十分な効果が得られない場合は、次に手術療法を考えます。手術療法には、開腹手術と、内視鏡による手術(経尿道的前立腺切除術TUR-P)があります。
非常に大きな前立腺肥大症を除き、TUR-Pが可能です。TUR-Pは、開腹手術に比べて、侵襲が少なく短期間の入院で済む、非常に有効な治療法です。なお、注意しないといけないことは、前立腺肥大症が進行して、膀胱の収縮機能が廃絶してしまうと、手術療法を行うことができなくなり、治療が難しくなるということがあります。
TUR-Pとは・・・
尿道から内視鏡を入れ、カメラで前立腺を見ながら電気メス(高周波電波)で肥大した内線をかんなで削るように切り取っていく方法です。現在、最も広く行われている手術法です。
手術時間は約30分前後で出血が少ないこと、術後の回復が早いことも特徴です。
上記のような症状のある方は、毎週木曜日の13:30~17:00の泌尿器科外来を一度、受診することをお勧めいたします。泌尿器科専門医が診察手術を担当しております。
痔
痔とは、肛門付近の病気を総称したもので、いぼ痔(内痔核・外痔核)、切れ痔(裂肛)、穴痔(痔ろう)等の種類があります。中でも、最も多いのは、いぼ痔です。 いぼ痔は肛門付近にできた静脈のかたまりで、日本人の6~7割の人たちは持っていると言われています。自覚症状がない限りは治療の必要はありません。しかし、排便時の出血、脱肛(肛門の外にいぼ痔が飛び出してくること)、疼痛等の症状が出てきた場合は手術の対象となります。
手術は、腰椎麻酔をかけて、いぼ痔を切り取ってしまう方法が一般的ですが、この方法では、約2週間の入院が必要な上、麻酔のリスクなどを伴います。
そこで、当院では、内痔核に対しては、外来で痔核結紮術という治療を行っています。これは、いぼ痔を輪ゴムのようなものでくくってしまう方法で、この方法だと全く痛みは伴わないので麻酔の必要はなく、また下剤等の面倒な前処置も不要です。
在宅支援
高齢化社会に伴う医療費の増大から、老人のケアを病院から介護施設へ、更には在宅にて行うように社会の仕組みがかわってきています。介護施設と、在宅介護の壁の一つになってくるのに栄養補給があげられます。寝たきりの老人になった場合、食欲がなくなったり、口から食べるとむせて肺炎(誤嚥性肺炎)になったりするため、口から食べる以外の方法で栄養補給をする必要が出てきます。
その場合、考えられるのは点滴で高カロリーの栄養分を補給する(経静脈的高カロリー輸液)方法と、チューブを使って腸管の中に流動物等の栄養物を入れる(経腸栄養)の二つの方法があります。一般的には、どちらの方法も看護師らによる管理が必要となり在宅での介護では難しい状況となってきます。しかし、当院では,経静脈的高カロリー輸液のためのポートを皮下に埋め込む手術を行ったり、内視鏡を使ってお腹から胃に直接栄養補給用のチューブを入れる手術(内視鏡胃瘻増設術)を行ったりして、在宅でご家族の方が介護できるようにしています。
介護施設から在宅介護に移行したいとお考えの方や、また在宅介護をしていたが、食欲がなくなってきたり、誤嚥性肺炎を起こしたりするので介護施設に入ることをお考えのご家族の方は是非当院まで一度、ご相談ください。
大腸ポリープ
大腸癌は、手術または、内視鏡的に早期に切除することによって、根治することができる癌で、いかに早く発見して、処置するかが、治療の鍵となってきます。早期発見のためには、内視鏡検査は欠かせない検査となります。
大腸癌の研究が進み、大腸癌は、最初から、癌として、発生する場合と、腺腫という良性のポリープを経て、大腸癌となる二つの経路があることがわかってきました。一般的に、5mmを超える、大腸ポリープは、将来悪性になる可能性があり(場合によりすでに、内部に悪性の部分が含まれる場合もあります)、内視鏡または、手術により、取り除いた方がいいと言われています。 当院では、患者様の痛みをとる為に内視鏡検査、ポリープ切除術は、軽い沈静剤を使って行います。ポリープ切除を行った場合は通常、翌日まで、食事をすることができません(水分はかまいません)。これは、切除した部位に、硬い便が通って出血したり、穿孔したりすることを、防ぐ為です。その後は通常の食事に戻していきます。